mgnの入社の条件

こんにちは。気がつけば10月になりました。やっと朝晩は涼しくなって長袖が着られるようになってきました。このぐらいの気温がずっと続けばいいのですが、なかなかそうはいきませんので。今の間に、薄手の上着を楽しみたい私です。※2023年10月初旬、執筆

さて、9月、10月といえば4月頃の次に人の流入が多い時期かと思います。本記事ではmgnでの採用時にお伝えしている条件などについてご紹介します。

あらためて、なかなかに簡単ではない条件だなと思います。しかしながら現実に採用はお金に直面することであるため、この条件でお願いしています。

mgnの入社までの流れ

mgnでは入社までに研修期間を3ヶ月間設けています。これは、弊社でのはたらき方と、新たに入社される方のはたらき方がフィットするかどうかを、互いに確認するためです。

3ヶ月間の研修期間の後、双方がmgnで働くことを望めば、正式採用となります。

こちらについては、mgnのはたらき方がフルリモートであり、なおかつ、労働時間についても、一応10:30〜19:30という基本の労働時間が決まっているものの、働く時間を個人それぞれで決められる。という業務形態であるため、そのやり方が自分にとって合うかどうかを、実際に働いた上で判断頂きたいと考えるからです。

お金がなくなると、mgnは倒産します。mgnでの雇用とお金の考え方

mgnに入社する場合には、以下の条件をお話します。

  1. mgnではすべてのお金の流れを全員が知ることができます。お金の管理はクラウドサービス上で行われており、そのクラウドサービスにアクセスできるアカウントがすべての社員に付与されるため、いつでもその内容を確認できます。つまり、全員の給与がわかり、すべての売上と支出がわかります。
  2. その上で、会社は社員のために給与を払います。売上が多い場合はボーナスとして支給されます。売上が低い場合、基本役員の給与から下げていきますが。それでもマイナスが賄えない場合には、社員の給与が下がるもしくは、希望退職者などを募り、その方がなるべく上手く次の就職先に転職できるように協力します。
  3. その際に、最初の候補になるのが、一番最後に入ってきた人になります。これは、最後に入ってきた人の市場価値が最も高く、他への転職がし易いと考えるためです。
  4. さらに、それでもお金がなくなった場合にはmgnが倒産します。
  5. その際に、根拠はないですが、わたしはどこかで働ける可能性が高いと考えています。(実際にどうかはわかりませんが。)同じ様に。mgnの就職中に実力をつけ、どこに行っても働けるようになってくれると嬉しいと考えています。もし、その実力が身につかなかった場合には、申し訳ないですが自己責任として受け止めてください。
  6. この条件を理解いただいた上でも、入社を希望される場合に研修期間から採用が始まります。

mgnにとって有利な採用のプロセス

採用の条件や研修期間などは、どちらかというとmgnにとって有利であり。採用される側にとっては有利と言えない条件だと考えています。終身雇用を謳っていませんし、採用するのにもかかわらず、最初に、解雇や倒産のことを話されます。また、研修期間の結果、mgn側から改めて不採用となる可能性があるからです。

これは、mgnでの仕事が常に安定しているわけでなく、メンバーそれぞれがより良いパフォーマンを出し続けないと売上を確保することが、まだまだ難しい状態にあるためです。

本来であれば、会社組織は個人の成長を促進できるような体制で、まだ専門知識の少ない人を採用した場合にも、育成の期間を十分にカバーできる売上を確保でてきている状態が望ましいと考えています。

しかし、まだまだそういう状態に到達しておらず、新たに入ってきてくださった方にも、売上に協力頂く必要があるため、このような採用のプロセスになっています。

さらに、変化のスピードが速く、変化の幅も大きな昨今において、会社の方向性が、経営陣の判断だけで常に正しく進められるとは考えていません。ですので、雇用する側とされる側の関係であっても、なるべく対等に考えていただきたいという思いがあります。

つまり。会社や社長が社員の人生を背負うという形ではなく、一緒に考えて行動できる人でないと、mgnで働くことが難しいと考えていますし、そういう人でないと雇い続けることが難しいと考えているのです。

mgnでのはたらき方に望まれること

mgnではフルリモートワークであるため、個々人のはたらき方についてマイクロマネジメントをされることは少ないです。そのため、各メンバーが自発的に働くことが望まれます。

また、相互にリスペクトをもって働けるように、自分で考え、メンバーと協力しながら働くことが望まれます。

実際に働き始めてどうだった? 現社員からのコメント

この条件を聞かされたとき、そして実際に働き始めてどうだったか?コメントを現社員のみんなからもらいました。

この条件を聞かされたとき

  • 真っ当な条件だなと思いました。大企業というわけではないので、個々人が自覚と責任、実力を持っていないと立ち行かなくなるというのも当たり前。「どこに行っても働ける実力が身につかなければ自己責任」というのも、Web業界でエンジニアをしていくなら当たり前。なので、不利だなとも思いませんでした。 お金の動きが全て見えるのは驚きましたが、一律給与形態も含め、私には合っていそうだなと思いました。
  • たしかに会社というものはその通りだが、直接言葉にして言ってくれるのはかえって誠実に感じました。また、転職を促される順、その理由についてはなるほど、と納得しました。
  • そもそも、自分にとって不利な条件とはとくに思っていません。
    どこであってもリストラや閉業のリスクはありますし、まあmgnがつぶれたら他の会社行くか独立するかぐらいの考えでいました(笑)。
  • 少しストレートな “直球勝負 “のような条件でしたが、正直に話してくれる人(会社)なら、私はいつでもうれしいです。たとえ厳しい内容であったとしても、それは誰もがいつか直面する現実であり、自分の成長への挑戦として受け止めている。特に、会社は『あなたの人生に責任を持たない』という部分と、『最近採用された人が最初に解雇される』という部分は、私の顔に石をぶつけたようだった。でも同時に、自立して自分の人生に責任を持つ必要があることにも気づいた。もちろん怖さもありますが、私はこの言葉が好きです。

働き始めてどうだったか

  • お金の動きが全て見えることによって、とても働きやすく感じています。売上が上がれば余裕が出て、ボーナスももらえて達成感を感じる。売上が下がれば危機感を感じて、どうにかしなくてはと一生懸命考える。バイアスのかからない情報が見えているために自分事として考えられるのもとても良いです。会社から「売上が足りないからもっと働いてください!」と言われるだけよりも納得感があります。
  • 最初に言われた事が一番厳しいお話で、双方の合意がなされたあとはむしろやさしいと思うことが多いです(合意があるからかもしれません)。私は人よりお休みをいただいたり休憩をいただく機会が多い社員だと自認しています。それでも「(今の仕事の量は)大丈夫?」と気遣ってもらえる点において驚いています。より頑張ろうと思える点のひとつです。
  • 今はmgnがつぶれたら私は他でちゃんと働けるのだろうか。という気持ちでいっぱいです。
    リモートで個人の事情(病弱・親の面倒を見てる等)も配慮してくれて、一緒に働くみんなもとても素敵で尊敬できて、報酬も頑張ってくれてて、とてもよい職場なんです。なにより、心理的安全性が確保されてるので、安心して失敗できるし、堂々と成功を報告できる。
    なので、mgnがなくなって他の環境で働くとなったときに、私はその環境に順応できるのかとても不安です。
  • 条件面では、実際にmgnで働いてみて、プレッシャーは感じませんでした。入社前にまず本音で話すことが必要だったと感じています。入社した今となっては、入社前に本音で話すことは、会社にとってベストなことだと感じています。mgnに何を期待すればいいのかを知ることができ、仕事の流れに慣れる必要はありますが、皆がとても協力的で、実際すべてがオープンでクリアでした。また、お金の流れが見えると、自分の人生にも責任があり、自分もこの会社の一員であるということで、頑張りやすくなりました。私たちはみな責任感があり、それぞれ独立したやり方で一緒に動いていて、私はそういう働き方が好きです。

なぜこういう条件やプロセスにしたのですか?

もともと、全体の人数などに起因する採用計画などはありませんでした。ありがたいことに売上が増えるタイミングで人手が必要となり、その度に一人づつ採用するという形を取ってまいりました。

そういう背景から、そもそも継続的に雇用できるかどうかの、確証がない状態です。そんな中でも採用を行う場合に、会社側のスタンスとしては、会社の現状と採用時に出来る事、出来ない事をなるべく明確に、包み隠さずお伝えすることだと考えました。

そのうえで、「こんなmgnですが、それでも助けてもらいたいので、もしよかったら、一緒に働いてもらえませんか」というお願いをしてきました。

また、どんなにお伝えしたところで、入社前のイメージと実際に働いて見ての印象が異なる場合もあるかもしれません。それは互いにとってよくないことと考え、入社のお願いをしているにも関わらず研修期間を設けています。採用される側が「実際に働いてみたらイメージと全然違った」となったとしても、雇用されるかどうかを考え直せる機会と考えています。

以上のような考えにより、現在の条件提示や採用までのプロセスがだんだん形になりました。研修期間もふくめて、採用される側からも「mgnを評価してもらいたい」という気持ちがあります。

最後に

mgnの採用の条件ということで、お届けしました。いかがだったでしょうか。私の周りの会社にもこの話をすると驚かれることが多く、賛否が有るものだと考えています。もし、読者の方で質問やご意見などありましたら、ぜひコメントくださいませ。これからも採用の条件について、社内でも議論しながらより良いものにブラッシュアップしていきたいと考えております。