「みんなにとってちょうどいいはたらき方。」を考える【はたらきかたフェス2023セッションレポート】

2023年11月23日に、イベント「はたらきかたフェス2023」を開催しました。このイベントでは、ゲストをお呼びし、様々な「働き方」に関する考え方や経験を共有して、みんなで「働き方」について考えました。

この記事では、同イベントより、公益社団法人ガールスカウト日本連盟 目黒ルミ子 様のセッション「『みんなにとってちょうどいいはたらき方。』を考える」についてレポートします。

セッションサマリー

  • 仕事をする中で、「女性だから」「母親だから」という「ジェンダーバイアス」を感じる場面は多く、ガールスカウトの活動に共感して就職した
  • 男性・女性である前にみんな人と人。カテゴリで人を見るのではなく、個人として互いに助け合い、少しずつ思いやることが基本
  • 「ちょうどいい」「働きやすい」環境を作るためには、自分が気持ち良い、接していて居心地が良いということを互いに伝え合う「都度の確認作業」が必要

セッション動画

セッション内容書き起こし

プロフィール紹介

  • 刀屋 – 英語の専門学校を出て、英語が毎日話せて美術品を扱える会社を探したところ、フランスのガイドブックに載っているくらい有名な刀屋に就職。
  • 結婚して子供を持ち、フルタイムで働く辛さを感じて、家が近いという理由でディズニーランドのキャスト(パートタイムワーカー)に。レストランで働く。
  • 子供が小学校に上がるタイミングで、事務職へ。その後、もともと好きだったWeb制作の部門に異動。Webセクションがなくなったことで事務職に戻ったが、ダイレクトに人の役に立つ仕事をしたいと思い、「公益」の団体であるガールスカウト日本連盟に就職

ガールスカウトの活動とジェンダーバイアス

  • 働いてきた中で、ジェンダーバイアスを感じることはとても多かった
    • パートタイムでもお金が必要で働きたくとも、主婦でパートタイムより、フルタイムでたくさん働ける人が優先された
    • 同僚が思いやりで「お子さんいらっしゃるから早く帰った方が良い」と言ってくれたが、自分としてはもっと働きたい気持ちにストップをかけないといけないように感じた
    • 子供の学校には、仕事中に電話に出られないため、「夫に電話してください」と伝えてあったが、それでも電話は母親に来た
  • 少女や女性のために、みんなが生きやすくなる世界を作るというガールスカウトの活動にシンパシーを感じた

ジェンダーバイアスとは

  • お母さんならこうであるべき、女性ならこうであるべき、などのラベリングの中で物事を言われてしまうこと
    • 「お母さん」ではなく「目黒さん」として言われれば思いやりと受け取れるが、「お母さんだから」と言われると「母親だから〇〇しなくてはならない」と言われているように感じる
    • 思いやりで言っているつもりでも、当事者には「そのカテゴリーからはみ出ないようにしなさいね」と聞こえる
    • 学校でのアンケートでも、「〇〇さん、これ持って」と言われれば素直に聞けるのに、「男子だから重いものを持って」「女子だから…」と言われると素直に聞けない、という回答がある

アンコンシャスバイアス

  • 例えば、女子が「荷物を持ってもらうのは当たり前」と思う、あるいは男子が「荷物を持たないと」と思う。みんなで持てば良いのでは、という話ではないか
  • 道をカップルで歩いているとき、車道側を男性が歩くことを、「男性だから」「女性だから」と括ってしまうことなく、「付き合っている彼女のために」なら思いやりと言える。その二人の中で、理解があればどちらが車道側でも構わない。車道側を歩きたい女性や、常に人の左側 / 右側にいたい、その方が話が聞きやすいという人もいる。その2人の間のことであって、社会通念的に男性が、女性が、というのはなくて良いのではないか
  • 結局人と人、男性・女性である前にみんな人と人。互いに助け合う、少しずつ思いやることが基本であって、そこに男性である、女性であるということはどうでも良いことではないか

バイアスを自覚した上で、どう行動していくか

  • 全く同じ人はいない。それぞれに話をして、自分が気持ち良い、接していて居心地が良いということを互いに伝え合っていかないといけない
  • 確認しないといけないことについて、面倒だと言われそう?聞いた方が互いのためになる。黙っていて、傷ついていつの間にか関係が切れてしまうよりも、互いに確認していった方が良いのではないか
  • 外見を褒めることについては、それを受容できる人とできない人がいる。例えば「美人」と言われて嬉しいかどうかは、受け取り側の価値観による。言われた側も、嬉しくないことは嬉しくない、気分を害したということを表明できたら良い。ガールスカウトのルッキズムに関するプログラムでは、その返し方を練習したりもする。聞き流したり、居心地が悪いと感じたらそのグループから離れるということも手段の一つ
  • その人の生まれ持ったものではなく、その人の内側から出てくるもの(洋服のセンス、髪型、振る舞いなど)を褒めることは素敵なこと

「ちょうどいい働き方」「働きやすい場所」って何だろう?

  • ジェンダーバイアスの話では、「セクハラ」の話題がよく上がる
  • 体に触れることにも同意が必要。小学校でも、教師が(同姓同士だとしても)手を繋ぐことを強制することに「嫌」と言って良い風潮になってきている
  • ちょうどいい、働きやすいというのは、誰かに言われて「こうしなさい」「はい」というのではなく、お互いに「手を繋いでもいいよね」という確認作業があること。チームだから、上司と部下だから、これまでこうだったからということではなく、どのようなコミュニケーションが最も良いかということを個々人が都度相談しようということ。その時の一定のガイドラインとして、会社の方針を敲きにすると良い
  • 相談が前提にあることを社内で共有できているかどうか、互いにその前提を理解できているかどうかが重要

めがねから

  • そもそも。なにか一つの正解がある。ということでは無い。ということを学びました。ある人に対しては良いことも。ある人には嫌と感じる場合もある。なので、都度確認して、間違ったらお互いに指摘して、直しながら互いがうまく働けるような場所を探し続けるのが良いと感じました。こういうことって、つい面倒。とか、そこまで相談する必要ある?と感じる人も少なからずいると思いますが。それを話したい、相談したいと思う人がいるなら、都度相談下が方がいいように感じました。逆に話したくない。というのも一つの方向性で、どちらにしろ、自分勝手にならず相互理解を目指したいです。