ひとつの「空間」で「つなぎっぱなし」。オンラインでおなじ時間を過ごすことについて

おつかれさまです!さいとうです。みなさんは誰かとコミュニケーションするとき、オンラインとオフライン、どちらが多いですか?仕事の同僚とは?友人とは?家族とは…?

これまでのコミュニケーション、これからのコミュニケーション

これまではオフラインのコミュニケーションが圧倒的に多かったかと思います。オンライン上のコミュニケーションといえば、遠方に住んでいる人などとコミュニケーションをとる時…距離に隔たれるときにオンラインが選ばれることが多かった。しかしコロナ禍を経て、たとえ近距離であっても、コミュニケーションの手段にオンラインが選ばれることがぐっと増えたように思います。

今日は、私と夫の話をしてみようと思います。

一緒の部屋にいないというスタイル

先に結論をお話してしまうと、私たち夫婦は、同じ家という超至近距離にいながら、主だったコミュニケーションはオンラインでとっています。

我が家の家族構成は、人間二人、ねこ二匹です。人間は、私と夫。ねこはお兄ちゃんねこと妹ねこ。 ねこは普段、リビングで暮らしています。人間二人も、リビングで過ごすこともありますが、人間が仕事をしている間もねこたちはリビングの留守を守ってくれているので、リビングの主はねこたちと言っても過言ではないでしょう。

私と夫は、今はお互いに自宅で仕事をしています。幸いなことに、私たちは自室を持つことができています。一時期はリビングで仕事をしたこともありましたが、同じ空間で別々の仕事をするのには限界があるので、自然とお互いの部屋で仕事をすることに落ち着きました。

私と夫は、食べ物の好みが全く違います。どちらかが2人分用意すると、かならず不満が溜まってしまうレベルだったので、今はお互い別々のものを用意して、自分の好きなタイミングで食べています。たまには二人で食べるときもありますが、基本は自分のことを自分でやっています。

私と夫は、ゲームが大好きです。小さい頃からゲームに親しんでいたし、若い頃にインターネットに触れてからは、オンラインゲームが大好き。オンラインゲームで知り合って結婚したふたりです。いい年になった今でも、ふたりともパソコンをいじることとインターネットをすること、ゲームをすることが大好きです。だから今でも、お互い自分の一番いい環境をつくって、趣味を思い切り楽しんでいます。

Image by Adobe Firefly

ねこと遊んだりねこのお世話をする時以外、お互いの自室にいます。たまに、相手の部屋にお邪魔することもありますが、なかなか落ち着かないので、基本は自分の部屋。ではどうやってコミュニケーションを取っているかというと、それぞれ自室のPCから、Discordを使って通話を「つなげっぱなし」にしています。

同じゲームをやるときでも、違うことをしているときでも、別の予定がないときはほとんど通話しています。もちろん、いつでも話す話題だらけではないので、案外ダンマリの時間はあります。逆に、リビングなど同じ空間にいるときと同じように、ふと話しかけて会話をすることも同じくらいあります。

平日、お互い仕事が終わった後、それぞれのタイミングで食事やお風呂を済ませます。時間になれば、一緒に家事やねこのお世話、ねこと遊んでコミュニケーションをとるために、リビングに集合します。そしてその時間が終われば、お互い自室に戻って、Discordのサーバーに入ります。それからゲームをすることが多いです。休日は、お出かけをする時以外、通話だけつないで別々のことをやっています。(平日よりも食事を一緒にとる機会は多いです。)

共通の趣味、ゲームをすること

同じゲームをやることもあれば、違うゲームをやることもあります。お互いの友達と一緒にゲームをするときは、ほとんどの場合一緒に混ぜてもらいます。自分たち以外のひとたちと一緒にゲームをすること、これが自室同士でゲームをするときにとてもいいポイントです。同じ部屋で、自分たち以外の人とゲームをするとき、必ず「ボイスチャットどうする?」問題が発生します。二人の声を一つのマイクで届けようとすると、かなりの確率でノイズも届けることになります。クリアに相手の声を拾いつつ、自分たちの声もまざらずきちんと聞こえる状態が理想です。そのためには、同じ部屋ではなく違う部屋でゲームをするのが理想的です。

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同じ画面をシェアしてプレイするタイプのゲームをやるときは、リビングでゲームをしたりします。大抵、ねこも一緒に遊びだすので、いい意味で古き良き家族団らんのようにも見えるかも。

結局のところ、真面目に考えてみると、ねこ時間以外で顔を突き合わせて話すのは一日のうち10分もないくらい。逆にオンライン上では、4時間以上話しています。たいていの二人の会話はオンライン上で行われているということです。

オンラインでの会話がストレスにならないのは、慣れ親しんだ関係ということもありますが、お互い音質に拘った環境作りをしていることも大きいです。実際に話すのと遜色なく、雑音もないので気楽です。ノイズキャンセルもしっかり行っているので、ちょっとした物音は入りません。もう一つのいいことは、お互いの声のボリュームを気にしないでいいということです。私の声は夫の人生で出会ったひとたちのなかでもかなり大きく、一方で夫の声は私の人生で出会ったひとたちのなかでもかなり小さいです。そのためむしろ、直接会話したほうがストレスが大きいかも。オンラインの会話であれば、マイクに入る音量をそれぞれ良い感じにして、聞く音量はそれぞれで設定できます。

趣味がとても合致しているからこそ、こういう選択がとれるのかもしれません。ふたりとも趣味に没頭するタイプだからこそ、もしもお互い別々の趣味を持っていて、話もそこそこな日々が続けば、なんとなくさみしくなって「同じ部屋で別々のこと」や、「同じ部屋で同じこと」を選ぶときが多くなるでしょう。

お互い違う部屋でゲームをしているんだよ、というと、ちょっと驚かれることもあります。そして、ゲーム以外でも通話をつなげるだけで別の部屋だよ、というと、かなりの確率で驚かれます。心配もされます。しかし、リアルで一緒にいないからといって、関係が悪いわけではありません。むしろお互いの個性からみて、良くなったまであります。いろいろなコミュニケーションの方法があると思っています。その一例としてさいとう家のスタイルをご紹介しました。

オフィスでも「つなぎっぱなし」

そして実は、mgnも同じようなコミュニケーションをとっています!

Gatherというオンラインコミュニケーションツール(仮想オフィス)を使っています。Gatherでは大きな広い会議室をつくったり、プライベートな個室を作ることができます。mgnのスペース全体としては、かなり広いのですが、実際に使っているのは、8×6のごく小さなスペース。そこに全員でぎゅっとあつまって仕事をすることが多くあります。(集中をしたい時にはおのおののデスクに向かいます。)普段はデスクで仕事をしておいて、なにかのときに会議であつまるスタイルとはちょっと違いますね。

Gatherの前はZoomで全員つなぎっぱなしで仕事をしていました。もちろん、集中したい時はあるので、ブレイクアウトルームを作るなどして対応していました。それがそのままGatherというサービスに移行しました。Gatherには一人ひとりにアバターを設定することができ、オフィス内を自由に動き回れます。そのため、より気軽に集まった感を得ることができています。

質問、連絡、世間話が気軽にできるところが、「つなぎっぱなし」のいいところです。離れていると関係が希薄になると思われがちですが、それを埋めてくれるコミュニケーションスタイルなのではないでしょうか。